給湯器,交換時期

給湯器をていねいに使用していれば、長い期間使い続けることが可能です。
ただ給湯器も精密機器ですので、いつかは故障します。
調子が悪い状態で使っていると、冬場などタイミングの悪いときに動かなくなる可能性もあります。

ここでは、給湯器交換をする目安となる状況と、交換するベストシーズンについてくわしくご紹介します。

1．給湯器の寿命が近づいているサイン

給湯器に次のような兆候が表れた場合、修理・交換を検討しましょう。

（1）お湯が出ない

給湯器からお湯が出ないのは、水を温める機能が故障していることが考えられます。
完全に故障していなければ使用することはできますが、水を温める力が正常に機能していないので、設定した温度どおりのお湯が出ず不便です。

（2）異音がする

給湯器の内部は多くの部品が複雑に入り組んでいますので、部品の一部が破損するだけで不具合が発生します。
異音が大きくなったり爆発したような音が鳴ったりする場合には、給湯器内でトラブルが起きていることは確実であるため、点検を依頼し、修理・交換の対応をしましょう。

（3）追い焚きができない

追い焚き機能は浴槽のお湯（水）を再度温める機能ですが、お湯が少ない場合は作動しないことがあります。
お湯の量を確認して、再度試してみましょう。

循環フィルターが詰まっていることが原因の場合もある一方で、追い焚きに関係する部分が故障していることも考えられます。
この場合は、修理・交換が必要です。

（4）温度が一定しない

給湯器は設定した温度どおりにお湯が出る仕組みとなっていますので、温度が一定しないのは、内部の機器等に不具合が生じていることが考えられます。
シャワーの温度が一定しない場合や、お湯になるまで時間がかかるときは、故障を疑ったほうがいいでしょう。

（5）エラーが頻繁に出る

給湯器のリモコン画面には、異常を知らせるためにエラーコードが表示されるようになっています。
一時的なエラーであれば電源をオフ・オンするだけで解消することもありますが、頻繁にエラーが出る場合、給湯器内部に異常が発生していますので、表示されているエラーコードから原因を特定する必要があります。

（6）異臭がする

給湯器から異臭が発生している場合、ガス漏れや不完全燃焼が起きていることが想定されます。
ガスは本来無臭ですが、危険を知らせるために腐ったような臭いが付けられています。

不完全燃焼は酸素が足りない状態で燃焼している場合に起こる現象で、一酸化炭素が発生するので大変危険です。
重大なトラブルを避けるためにも、異臭がしたらすぐに給湯器の使用を停止し、換気を行いましょう。

（7）給湯器の寿命

使用頻度によって故障するまでの期間は違いますが、給湯器の設計標準使用期間は10年となっています。
使用期間が10年を超えていれば故障する可能性は高くなりますし、購入当初のように給湯器が動かなくなることも考えられます。

10年近く使用している給湯器については、いつ寿命を迎えても不思議ではありませんので、給湯器の使用年数で交換を検討するのもひとつの方法です。

2．給湯器交換のベストなタイミングは？

給湯器は動かなくなってからではなく、使用できているタイミングで交換した方がいいでしょう。

（1）劣化のサインは交換するタイミング

現在使用している給湯器が動く状態であっても、以前のように作動しなくなっているときは交換のタイミングです。
給湯器は生活をより良くするために使用するものですので、不便な状態のまま使うのは本末転倒です。

いつ故障するかわからない状態で使い続けるのは大変危険です。
ある日突然給湯器が動かなくなった場合、生活に大きな影響を及ぼします。
そのため、先ほど挙げた給湯器の寿命が近づいているサインが出たら、給湯器を早めに交換する準備をしましょう。

（2）ベストシーズンは夏！

給湯器が最も活動するのが冬場ですが、使用頻度が高くなればその分故障が発生する件数も増加します。
また、3月から4月の春先は新年度準備や引っ越しシーズンですので、そのタイミングで給湯器を交換する方が多く、秋口も台風による故障や、冬に向けて交換する方が一定数います。

一方、夏場は冬場よりも水温が高いので、水を沸かすためのエネルギーを必要としないことから、故障が少ない時期です。
引っ越し等のイベントが少なく、故障が少ない時期は、交換業者がセール等で給湯器を販売しようとするため、お得に交換するチャンスです。

給湯器の設置工事の予約も比較的空いていますし、夏は交換費用を抑えつつ、予定どおりに給湯器を買い替えることができます。
そのため故障以外を理由に給湯器を交換するのであれば、5月から8月頃の初夏から夏までが交換のベストシーズンです。

3．交換する場合の上手な業者の選び方

給湯器が故障してから交換するとなると業者を選ぶ時間がありませんが、給湯器が現役であれば、交換する期間に余裕がありますので、依頼先をじっくり選ぶことができます。

（1）依頼先の種類と目的別の絞り方

給湯器を交換するだけであれば、いずれの業者に依頼することも可能ですが、業者によって持ち合わせている知識やスキル、対応の良さが大きく異なります。
給湯器の交換を依頼する選択肢となる業者は次のとおりです。

給湯器メーカー

給湯器メーカーは保証期間内であれば無償対応してくれますし、新しく利用する給湯器が決まっているのであれば直接メーカーに依頼するのも選択肢です。
ただ、他社の給湯器と比較しながら選ぶことはできませんし、割引もあまり期待できません。

ガス会社

ガス会社はガス関連の専門知識を有していますので、安心して交換を依頼できます。
ガス会社によっては特定の給湯器しか扱っていないこともあるため、機器の選択肢は狭まります。

ホームセンター

ホームセンターは住んでいる地域に必ずあることから、依頼しやすいのが何よりものメリットです。
しかしホームセンターは給湯器の専門家ではありませんし、工事自体は下請け会社が行うこともあるので、信頼性はほかの業者よりも劣る部分があります。

リフォーム会社

リフォーム会社はリフォーム工事と一緒に給湯器を交換してもらえるので、依頼する手間を省略できますが、給湯器のみの交換であれば積極的に依頼するメリットは少ないといえるでしょう。

給湯器専門業者

給湯器交換の専門業者は知識が豊富にありますので、用途や利用する環境に適応した給湯器を提案してくれます。
メーカーを問わず給湯器を選ぶことができますし、交換を依頼してから設置工事までの期間が短いのも特徴です。

（2）優良業者に共通する特徴

優良業者に共通する特徴としては、技術力と対応の早さです。
給湯器が高性能だとしても、設置工事にミスや不備があれば、使用している途中にトラブルが起きる可能性があります。

ガス会社や給湯器メーカー、給湯器交換の専門業者は知識が豊富ですので、安心して給湯器の交換を依頼できます。
一方、ホームセンターについては店舗で対応したスタッフの感じが良くても、実際に施工する職人は別の下請け業者の場合もあるので注意が必要です。

優良業者を判断する際は、依頼してからの対応の早さも基準となります。
対応が悪い業者はリピーターが少なく、知り合いに紹介することもないので、誠実な対応していると評判の業者に依頼すれば、給湯器の交換で失敗することはありません。

業者選びについてくわしく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

▶はじめて給湯器を交換するときに知っておきたい基礎知識！給湯器の選び方から業者の選び方まで

4．まとめ

給湯器が故障してからだと選ぶ時間がないため、在庫不足などにより満足な交換ができない可能性がありますので、給湯器が使える状態のときに早めに交換することを検討しましょう。
早めに交換することで、最新のエコ機能によるランニングコストの節約なども期待できます。

また、年間の交換タイミングでいえば、ベストシーズンは夏です。
このシーズンにセールを行う業者もいますので、給湯器の交換を考えている場合は、ぜひこの時期を検討しましょう。