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シャワーの温度が安定しない! 温度調節してもぬるい場合の理由と対処法
シャワーの温度が設定した温度にならない場合、給湯器に異常が発生している可能性があります。
故障が原因で温度が不安定になっているのであれば、点検・修理が必要になりますし、給湯器の状態次第では交換も検討しなければなりません。
そこで本記事では、シャワーの温度調整ができなくなる要因と対処法について解説します。
目次
1.シャワーの温度が安定しない理由は?
シャワーの温度が不安定になる理由はさまざまですので、主な原因をご紹介します。
(1)混合栓の故障
シャワーの温度調整ができない理由として多いのが、混合栓の故障です。
混合栓はお湯と水を混ぜるために必要な部品で、内部のパッキンが劣化等で破損することで温度調整できなくなることがあります。
ほかの蛇口の温度調整は問題なく、シャワーの温度だけが不安定になっている場合、混合栓が破損しているかの確認が必要です。
(2)ガス給湯器の寿命
給湯器は精密機器ですので、長年使用していれば寿命によりいつかは動かなくなります。
家庭用ガス給湯器の寿命は10年が目安であり、10年以上使用している給湯器は部品が破損するなど、いつ故障しても不思議ではありません。
(3)ガスメーターの故障
ガス給湯器自体に異常がなかったとしても、ガスメーターが故障していればお湯を沸かすことはできません。
ガスメーターはガスの使用量の調整と安全性を確保する役割があるため、ガスメーターにトラブルが発生した場合、事故を防ぐために供給がストップします。
一時的なエラーであれば、ガスメーターにある復帰ボタンを押すことで再び作動することもありますが、復帰ボタンを押しても動かない場合には、ガスメーターの修理または交換が必要です。
(4)循環系の不具合
給湯器の温度を調整する方法としてお湯(水)を循環させることがありますが、循環系の機器が故障している場合も温度調整が難しくなります。
循環不良は循環フィルタ-が詰まってしまったことで発生することもあるので、フィルタ―を確認し、ゴミを取り除いてください。
(5)連続使用などによるガス停止
給湯器を長時間使用していると、安全面からガスが停止することがあります。
ガスメーターには安全装置が搭載されており、シャワーを流しっぱなしにしていると、異常があったと判断し、ガスを自動的に遮断します。
復旧作業をおこなえば再び使用できるようになりますが、長時間の連続使用は控えた方がいいでしょう。
(6)水圧の不具合
家庭内の複数の場所で水栓(蛇口)を同時に使用すると、配管の水圧が変化することにより、シャワーの温度が不安定になることがあります。
水圧に関する箇所が故障していることも考えられますが、同時に使用したときだけシャワーの温度が不安定になる場合には、一度に複数の水栓を使用するのは控えてください。
2.給湯器の寿命が近い場合の特徴
次に紹介する現象が発生している給湯器は、寿命が近い可能性があります。
給湯器が故障してから交換すると、お湯が使えなくて大変不便な生活をしなければならなくなります。
また在庫状況により選べる給湯器も限られてしまうなどのデメリットが大きいため、故障する前に交換することをおすすめします。
(1)温度変化に規則性がない
給湯器の温度調整は、故障等がなければ設定したとおりにおこなえますが、気温等によっては温度を変化させるのに時間を要することがあります。
例えば冬場は夏場よりも水を温めるのに時間がかかりますし、複数の場所で水栓を使用している場合も時間を要します。
これらの温度調整の変化は規則性がありますので、給湯器が故障しているわけではありません。
しかし、急に温度調整に時間がかかるようになったり、変化が不規則になったりしたときは給湯器が故障している可能性がありますので、点検等の対応が必要です。
(2)温度が極端に高くなったり、低くなったりする
給湯器は設定した温度にセンサーが反応してお湯(水)を出してくれますが、センサーに異常があると、設定した通りの温度のお湯を出せなくなります。
急に高温のお湯が出てくる状態は危険ですので、早めに点検をした方がいいでしょう。
(3)給湯器から異音・異臭がする
異音や異臭がした場合は、危険ですのですぐに給湯器の使用を停止しましょう。
給湯器を動かしていれば多少なりとも音が鳴りますが、今までよりも明らかに音が大きくなったときは、内部に異常が発生している可能性があります。
また、ガスは危険を察知しやすいよう臭いを付着していますので、異臭がした場合にはガス漏れや不完全燃焼が起っていることが考えられます。
異臭を放置すると事故に発展する危険があるので、給湯器の使用停止だけでなく、換気もおこないましょう。
3.業者へ依頼をする前に確認するポイント
給湯器の状態次第では、不具合を使用者本人が直せる場合もあります。
業者へ連絡する前に確認しておくべきポイントもあるのでご紹介します。
(1)しばらくお湯を出してみる
シャワーから急に冷たい水が出てくるのは、「冷水サンドイッチ現象」が発生していることが考えられます。
冷水サンドイッチ現象とは、シャワーを止めた際に内部に残っていたお湯が冷め、再度使用する際に冷えてしまったお湯(水)が出てくるものです。
しばらくお湯を出して温度が戻るようなものであれば、冷水サンドイッチ現象によりお湯が冷えただけで給湯器の故障ではありません。
(2)給湯器の電源をリセットする
給湯器にエラーが発生した際は、電源のリセットを試してください。
リセットは、電源をオフ・オンするだけでできます。
一時的な不具合については、電源リセットで解消されることもありますので、点検依頼をする前に確認しましょう。
(3)ガスメーターの確認をする
ガスメーターは給湯器と同様に、一時的な不具合が発生することがあります。
ガスメーターにエラーの表示があれば復帰ボタンを押し、エラーが解消されるかチェックしましょう。
(4)給湯器の保証内容を確認する
給湯器にはメーカー保証があり、期間内であれば無償で修理対応をしてくれます。
メーカー保証期間は1年が基本ですが、保証期間が延長するオプション等を付けている場合がありますので、使用している給湯器の保証期間を確認しましょう。
(5)キッチンや洗面所の温度調節を確認する
複数の水栓を使用することで温度が不安定になるケースもあるため、シャワー以外の場所の温度調整ができるのか確認しましょう。
シャワーだけ使っている状態で温度が安定している場合、水栓の同時使用が原因の可能性があります。
シャワーの単独使用でも温度が不安定になるときは、混合栓の破損などが想定されますので、修理等の対応が必要です。
(6)一度温度を50℃~60℃にしてみる
設定温度が低すぎると、正確に温度調節ができない場合があります。
そのため給湯器の不具合を確認するために、温度を一度50℃~60℃に設定し、設定どおりのお湯が出てくるか確認しましょう。
4.どこに頼む? 各修理先のメリット・デメリット
給湯器の修理を依頼できる業者はいくつもありますので、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
(1)給湯器メーカー
給湯器メーカーは、保証期間内の故障であれば無償対応してくれますし、部品等も確保していますので、幅広い修理対応が可能です。
しかし保証期間外の修理は費用が割高であり、製造年月日が古い給湯器だと部品がないことも考えられます。
(2)給湯器交換専門業者
給湯器交換専門業者は、修理・交換に特化しているため、技術面の心配がありません。
交換する場合にはいろいろなメーカーから好きな給湯器を選択できますし、修理・交換を依頼してから対応までが早いのもポイントです。
注意点としては、給湯器交換専門業者も千差万別ですので、優良な業者に作業を依頼する必要があります。
(3)水道の工事業者
水道の工事業者は、水道以外の給湯器が原因の故障には対応していません。
温度調整の不調の原因が水道以外の場合、水道の工事業者では修理をおこなうことはできないため、給湯器関連の点検・修理のために依頼するのはおすすめしません。
(4)アパート・マンション住まいの方は、管理会社へ連絡を
アパートやマンションにお住まいの方は、給湯器の修理・交換作業について規約が存在することもありますので、工事を依頼する前に管理会社へ連絡してください。
管理会社が指定する業者が工事等をおこなう場合、業者を探す手間を省けますが、費用が相場より高くなることがあります。
居住者が業者を選ぶことができるときは、前もって依頼先の業者を探していただき、管理会社と交渉しましょう。
5.まとめ
シャワーの温度調整ができない場合でも現象が一時的であれば、リセット等で問題が解消できます。
一方で、故障が原因の場合には、修理・交換しないと改善しませんし、突然故障した場合には生活に支障をきたします。
そのため不具合が発生したらすぐに状況を調べ、場合によっては点検依頼をしましょう。