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給湯器のバルブから水漏れ? 対処法から交換費用まで
ある日突然、給湯器から水漏れが起きるということは少なくありません。
水漏れが起きた場合には、安全のためにすぐに運転を停止して点検することが大切です。
この記事では、バルブからの水漏れの原因や対処法、修理・交換する場合の費用相場などについてくわしくご紹介します。
いざというときのためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
1.給湯器のバルブから水漏れ! どうして?
給湯器のバルブとはどの部分を指しているか、また、水漏れする原因をご紹介します。
(1)給湯器のバルブとは?
給湯器のバルブとは、給水バルブの部分を指します。
バルブは「栓」の役割であり、給湯器本体に通す水を止めたり、量を調節したりします。
一般的には給湯器本体の下に接続されており、本体に水を取り入れる重要な機能を担っています。
そのため、給湯器本体から、ポタポタあるいは持続的に水漏れがある場合、給水バルブは最初に不具合をチェックする部分でもあります。
(2)給湯器バルブから水漏れする主な原因3つ
経年劣化が原因
給湯器の劣化によって水漏れが起きることがあります。
給湯器の寿命は10年前後が目安となるため、7年以上経過している給湯器の場合はパッキンなどの劣化が進み、水漏れにつながっている可能性があります。
部品、または本体交換を検討します。
長期間の未使用が原因
長期間の帰省や旅行など、一定の期間、給湯器を使用しなかったことが原因で水漏れが起こることがあります。
給湯器の内部は、使用しているときには水が本体内に留まっている状態です。
そのため、長期間で給湯器を使わないということが分かっている場合は、「水抜き」といって内部の水を抜き切ることが必要です。
特に、冬場は凍結により、バルフや配管の破裂、亀裂が起きて水漏れを起こすリスクが高くなります。
内部に留まっている水が凍結によって膨張して配管が破裂し、寒気がゆるんだときに破裂した箇所から水漏れとなって発見するパターンが多いです。
比較的短い期間の帰省や旅行であっても、水抜きをしておくことが大切です。
施工が原因
給湯器の設置や修理の施工が原因で、水漏れが起きることもあります。
施工の際に必要なバルブの締め方が足りないなど、施工が原因で水漏れします。
給湯器を新しく設置して数時間~数日内のタイミングや、修理をしたばかりなどのタイミングで水漏れが起きた場合は、施工が原因による水漏れの可能性があります。
施工が原因と考えられる場合は、すぐに設置業者に連絡して対応してもらうことをおすすめします。
「少量だから…」水漏れを放置しても大丈夫?
バルブからの水漏れがある場合、「少しの量だから様子をみよう」と修理や交換を見合わせるのは危険です。
仕事などで不在にしている時間や就寝中などに、突然大量の水漏れが発生する場合があります。
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、階下への賠償が発生することもあるため、バルブからの水漏れを発見したら量にかかわらずすぐに対処しましょう。
次の章でご紹介する対処法を試してみても水漏れが止まらない場合は、できるだけ早く業者に修理・交換を依頼しましょう。
また、バルブからの水漏れは防水テープを巻くことで一時的に止めることができる場合もありますが、水漏れのある状態でお湯を使うことは安全上おすすめできません。
あくまで、業者に修理を依頼して到着を待つ間の一時的な水漏れ対策と考えましょう。
2.給湯器バルブから水漏れした場合の対処法
給湯器バルブから水漏れしてしまったときは、どのような対処が必要かご紹介します。
(1)バルブを締める
水漏れを発見したときは、最初に給湯器の運転をオフにします。
次に給湯器本体の水抜き栓から水漏れしている場合は、下側に接続されている給水バルブ、また止水栓を締めます。
給湯器本体の内部から水漏れしているような状態の場合も、給水バルブと止水栓は締めておくとよいでしょう。
パッキンの劣化による水漏れの場合は、交換が必要になります。
また、パッキンの劣化を確認せずにきつく締めすぎるとかえって故障の原因になるため注意が必要です。
(2)それでも漏れている場合、その他の水漏れ箇所がないか確認
バルブや止水栓を締めても水漏れが止まらない場合は、内部配管などを含めてほかの要因が考えられます。
運転中に異音や異臭がなかったか、お湯の温度が一定にならなかったなどの不具合がなかったか、あわせて確認しましょう。
給湯器本体からの水漏れは故障ではない場合もある?
給湯器から水漏れが起きたとしても、故障が原因ではない場合もあります。
凍結予防のためにおこなう水抜きや減圧のためにおこなう水抜きなどは、中に留まっていた水を意図的に排水していますので、水がなくなった時点で止まります。
また、エコキュートの結露によって付着した水分が漏れて出てくることがあります。
こちらも自然現象であるため問題ありませんし、結露がなくなれば止まります。
一方で、水漏れが長く続く、または大量の水が流れ出てくるという場合には給湯器の故障が考えられますので、すぐに業者へ点検を依頼することをおすすめします。
(3)業者に点検・修理を依頼
バルブや止水栓を締めるといっても、箇所がよくわからなかったりどの程度の締め方がよいか力加減がわからなかったりすることもあるでしょう。
また、本体内部から水漏れを起こしている場合には、自分では対処できないことが多いのが現状です。
安全のためにも水漏れを発見した時点で業者に点検・修理を依頼することが大切です。
3.修理・交換する場合の費用相場
最後に、給湯器の修理・交換の場合の費用相場についてご紹介します。
(1)バルブの交換のみの場合
給湯器バルブ単体の交換で済む場合の費用相場は下記の通りです。
内容 | 費用相場 |
給湯器バルブ交換 | 5,500円~16,000円 |
部品の種類により費用が異なりますが、10,000円前後が一般的な費用相場といえます。
(2)バルブ以外の故障がある場合
バルブ以外の修理が必要な場合の費用相場は下記の通りです。
内容 | 費用相場 |
熱交換器の修理 | 34,000円~ |
ポンプの修理 | 24,000円~ |
その他の修理 | 20,000円~ |
修理が必要な箇所により費用が異なりますので、業者の点検の際にくわしく確認しましょう。
バルブからの水漏れ以外のよくあるトラブル
バルブの水漏れ以外でよく聞くトラブルは、「給水口からの赤い水が出る」「お風呂のお湯が止まらない」「バルブが回らない」などです。
給水口から赤い水が出るのはバルブの内部腐食によるサビが要因であることが多く、お風呂のお湯が止まらないのは、水量を調節するバルブに不具合があることが要因です。
また、劣化によりバルブが回らないこともあります。
いずれもよくあるトラブルですので、このような現象があった場合には業者に修理を依頼しましょう。
(3)本体ごと交換する場合
本体の寿命により水漏れが起きている場合は、給湯器本体の交換が必要です。
本体交換の費用相場は下記の通りです。
家族の人数によって給湯器の号数が変わり、費用相場も異なります。
壁掛けタイプ
内容 | 費用相場 |
給湯専用 | 78,000円~130,000円 |
オート | 140,000円~200,000円 |
フルオート | 150,000円~210,000円 |
オート(エコジョーズ) | 140,000円~210,000円 |
フルオート(エコジョーズ) | 170,000円~330,000円 |
据置タイプ
内容 | 費用相場 |
給湯専用 | 105,000円~180,000円 |
オート | 160,000円~220,000円 |
フルオート | 170,000円~230,000円 |
オート(エコジョーズ) | 170,000円~220,000円 |
フルオート(エコジョーズ) | 195,000円~340,000円 |
4.まとめ
今回は、給湯器のバルブから水漏れしたときに考えられる原因やその対処法、修理・交換をした際の費用相場などについてご紹介しました。
水漏れは劣化などにより起きる場合も多いですが、冬の寒さが厳しい期間に水抜きをしなかったことでも起こりやすいものです。
凍結による水漏れは給湯器の使用年数に影響されるものではありませんので、長期不在の際は水抜きすることをおすすめします。 実際に水漏れが起きたときには給湯器の運転を停止し、すぐに業者へ点検を依頼しましょう。