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エコキュートの「エラーコード31」は放っておいて大丈夫?メーカーごとの原因と対処法を徹底解説!

エコキュートを利用していると、リモコンに「31」のエラーコードが表示されるケースがあります。
それでも問題なくお湯が出ることがありますが、はたしてそのまま使い続けて大丈夫なのか、業者に連絡すべきなのか迷うところです。
この記事を読むと、それぞれのメーカーのエラーコード31に関する原因や対処法、修理・交換の費用の目安がわかります。
目次
1.エコキュートの「エラーコード31」とは?

エコキュートのリモコンに表示されるエラーコードは、メーカーによって異なります。
それぞれのメーカーの「エラーコード31」に関する原因と対処法について解説していきます。
(1)日立のエラー31
日立製品のエコキュートであれば、表示されるエラーコードは「Er31」です。
Er31
Er31は、貯湯タンクとヒートポンプユニットの通信に不具合が発生し、お湯が作れていない状態です。
配線の断線、またはそれぞれの内部にある制御基板の故障の可能性があります。
自分でできる対処法はリセットで、それでもエラーコードが表示される場合は業者に連絡して修理してもらうのがよいでしょう。
(2)三菱のエラー31
三菱製品のエコキュートであれば、表示されるエラーコードは「C31」「P31」「U31」があります。
C31
C31は、圧力センサーの不具合によって沸き上げができない状態です。
断線または配管の詰まりや、水道が供給されていない可能性があります。
リセットしてもエラーコードが表示される場合は、業者に連絡するのがよいでしょう。
P31
P31は、ふろ循環熱源流量調整弁固着を示すエラーコードです。
自動ふろ運転機能に問題が起きていますので、業者に連絡して点検をしてもらう必要があります。
U31
U31は、自動浴槽栓異常を示しています。
浴槽栓に異物がある場合は取り除き、異物がない場合は業者の点検を受けましょう。
また、ご使用のエコキュートが浴槽栓連動非対応である場合は、スマート機能の設定を「切」にしてください。
(3)コロナ(CORONA)のエラー31
コロナ製品のエコキュートであれば、表示されるエラーコードは「E31」と「H31」があります。
E31
E31は、沸き上げ温度低温時に検知されるエラーです。
沸き上げサーミスタというセンサーが断線するなど、不具合が発生している可能性があります。
自分でできる対処法はリセットくらいですので、修理業者に連絡をする必要があるでしょう。
H31
H31は、エコキュート内部の圧力センサー異常時に検知されるエラーです。
制御基板や圧力センサーの故障の他、給湯配管内が詰まっている可能性があります。
水圧不足でも同じエラーが表示されますので、いろいろな原因が考えられます。
リセット以外にも、浴槽フィルターや給水口の詰まりを掃除すると解消するケースがあります。
水道メーターの点検や、水道の元栓が閉まっていないかどうか確認してみましょう。
(4)エラー31がないメーカー
パナソニック製品とダイキン製品のエコキュートには、エラー31に該当するエラーコードはありません。
2.エラー31が表示されたときの対処ステップ

エラー31は「自分でできる対処法を試してみる」ケースと、「すぐに電源を切って業者に連絡して点検・修理してもらう」ケースがありますので、それぞれ解説していきます。
(1)自分で確認できる初期対応
エラーコードが表示されても一時的な不具合で、リセットをすれば解消されるケースがありますので試してみるのがよいでしょう。
リセットは、台所(または浴室)のリモコンを操作する方法と、エコキュート本体を操作する方法の2つがあります。
リモコンのリセットで解消されない場合は、本体のリセットを試してみてください。
リモコンのリセット方法は、メーカーによって少し異なります。
メーカー | ボタン | 長押し時間 |
日立 | メニュー | 3秒間 |
三菱 | 給湯温度▼と日時設定 | 同時に5秒間 |
コロナ | [台所リモコンの場合]運転モードと時刻設定 [浴室リモコンの場合]給湯温度▼とふろ温度▲ | 同時に5秒間 |
エコキュート本体のリセットについては、貯湯タンクの漏電遮断器をOFFにして、10秒間待ってからONにすることで再起動できます。
(※日立の場合はOFFにしてから1分間待ってください)
また、圧力センサーの異常を示すエラー31であれば、リセットの他にも、水道が止まっていないかどうか水道の元栓を確認したり、フィルターが詰まっていたら清掃したりすると、エラーが解消する可能性があります。
ただし、リセットによるエラー表示の解消は、回数が増えるほどリスクが増していきます。
頻繁にトラブルが起きるようでしたら、業者に連絡をして点検してもらうことをおすすめします。
(2)すぐに修理を呼ぶべき不具合
前述のとおり、エラーが頻繁に表示されるようになったら業者に連絡をするべきですが、初めてのエラー表示であっても、「お湯が出ない」「エコキュート本体から異音が聞こえる」といった場合は、すぐに業者に連絡をして修理や交換をしてもらってください。
ちなみに「ウィーン…」「ブー…」「シャー…」といった音は、通常の作業音なので問題ありません。
「バタバタ」「ウォーン」「キュルキュル」といった音は、故障の可能性のある異音です。
判断が難しい場合は、業者に点検を依頼しましょう。
(3)再発する場合の注意点
エコキュートの耐用年数はおよそ10年です。
これはあくまでも目安ですので、毎日沸かすお湯の量が多いとその分だけエコキュートの寿命は短くなります。
10年近く使用していてエラー表示が頻繁に発生するのであれば、経年劣化の可能性が高いので、無理に使い続けるのではなく、早めに業者に点検してもらうのがよいでしょう。
完全に故障してお湯が使えなくなってしまうと、日常生活に支障が出てしまいます。
修理・交換に時間がかかる場合がありますので、早めにご相談ください。
3.修理・交換が必要な場合の費用目安と所要時間

エコキュートの部品修理や、交換にかかる費用の目安と所要時間について解説していきます。
(1)修理か交換かの判断基準
制御基板などの部品を交換するのか、エコキュート本体まるごと交換するかの判断の基準のひとつは「使用期間」です。
耐用年数である10年が経過しているのであれば、一箇所が経年劣化で修理しても、すぐに他の箇所で不具合が起こる可能性が高いです。
それであれば、エコキュート自体を交換して最新の製品にした方がお得になります。
また、10年以上経過しているエコキュートは、部品の製造が中止になっていて入手できないケースがあります。
この場合は部品修理でなく本体交換の一択です。
一方で、購入してすぐに不具合が起きた場合は、保証期間を確認してみてください。
保証期間内であれば無料で修理が可能です。
(2)修理費用および所要時間の目安
部品修理の費用目安と修理にかかる時間については、不具合が起きた箇所によって異なります。
業者による点検のみであれば数千円ほどで済みます。
沸き上げサーミスタの交換修理は2万から7万円です。
基板交換になると10万円以上になります。
交換工事自体は半日もかからずに完了しますが、部品の取り寄せに時間がかかり、数週間を要するケースもあります。
部材の在庫状況によって大きな差がありますので、点検してもらった際に業者に質問するのがよいでしょう。
(3)交換費用および所要時間の目安
エコキュート本体を交換する際の費用の目安です。
以下は本体価格の他、標準工事費、撤去費用、消費税込みになります。
タンク容量(フルオート) | 費用の目安 |
370L | 380,000円から780,000円 |
460L | 480,000円から830,000円 |
エコキュートからエコキュートへの交換であれば、工事は半日ほどで完了します。
ただし、繁忙期にあたる冬前の時期から年末にかけては、在庫がなくなったり、交換工事の予定がかなり先になることが予想されます。
特に、申請期限が年末までの補助金制度を利用したい場合は、早めに登録業者へ連絡をして工事日程を決めるのがよいでしょう。
4.よくある質問

Q1:エコキュートのエラー31は一時的なもの?自然に直ることはある?
エコキュートのエラー31はメーカーによって内容が異なります。
水圧変動などで一時的に出ることもありますが、頻発するなら修理が必要です。
Q2:フィルター掃除だけで直るケースはある?
はい。ゴミ詰まりや水の流れの悪化が原因の場合は改善することがあります。
Q3:エラー表示が出たままお湯が出ている場合、使い続けていい?
お湯が使えても、機器の内部に負荷がかかっている可能性があるため、早めの点検をおすすめします。
5.まとめ

エコキュートでエラー31が表示された場合、まずはエラー内容を確認しましょう。
エコキュートは製造したメーカーによってエラーコードの内容が異なるため、確認の際は注意が必要です。
エラー内容に応じた対処法やリセットを試してみて、それでも解消されない、または不具合が頻繁に発生する場合は修理や交換が必要になります。
信頼できる業者に点検してもらい、修理すべきか交換すべきかアドバイスをもらいましょう。
エコキュートの耐用年数はおよそ10年です。
10年を過ぎている場合は、早めの交換をおすすめします。