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東芝エコキュートが生産終了!修理&交換はどうなる?どこに頼む?

東芝エコキュートは、2023年9月30日に生産終了、2024年3月31日に販売が停止となりました。
東芝製品を利用している方は、エコキュートが壊れてしまった場合の修理や交換はどうなるのか心配になりますよね。
この記事を読むと、東芝エコキュートの保証や対応期間、修理と交換の目安、交換時のおすすめの依頼先までわかります。
目次
1.「東芝エコキュートが壊れた?」まず確認すべき3つのこと

東芝エコキュートを利用していてお湯が出なくなったり、給湯温度が不安定になったりして、故障したかもしれないと感じた場合、次の3つの項目について確認してみてください。
(1)エラーコードを確認
最初に確認するのは、室内に設置してあるエコキュートのリモコンです。
エコキュートが不具合を起こすと、リモコンにエラーコードが表示されます。
東芝エコキュートのエラーコードは、「E:2」のように「E」「U」「H」「HU」のようなアルファベットと数字が表示されます。
例えば「H:5」と表示されたら、給湯センサーの異常を示しており、断線や経年劣化による腐食などが発生している可能性が高いです。
エラーコードの一覧表と比較すると、どの箇所が故障しているのか、原因が特定しやすくなります。
(2)コンセントやブレーカーの確認
エラーコードが表示されたのは故障ではなく、何かの要因で作動していないだけの可能性があります。
エコキュート本体の電源プラグが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないか確認しましょう。
電源を入れ直して通常運転するようであれば、問題なく利用し続けることができます。
エラーコードが表示されても、電源を入れ直すことでエコキュートがリセットされると復旧する場合があります。
ただし、頻繁にエラーコードが表示されるのであれば速やかに業者に連絡し、点検や修理・交換を依頼しましょう。
(3)給湯・追い焚き・リモコンの状態をチェック
お風呂のお湯が出るのか出ないのかを確認し、出ない場合はキッチンのお湯も出ないのかどうかも確認しましょう。
どちらもお湯が出ないのであれば、エコキュート本体に不具合が起きている可能性が高くなります。
配管やフィルターが詰まっていて追い焚きだけができない場合もありますので、フルオートタイプであれば追い焚きが正常に作動するかも確認してみましょう。
リモコンは最も使用頻度が高く、一番先に故障しやすいので、エコキュートの耐用年数である10年前後経過している場合は、リモコンが経年劣化で故障しているかもしれません。
これらのうちどれかが正常ではないのであれば、自分で対応できるのはリセットぐらいです。
リセットをしても問題が解決しない場合は、専門の修理業者に依頼して対応してもらう必要があります。
2.東芝エコキュートの生産終了と修理対応、判断基準

東芝エコキュートは2023年9月に生産終了、2024年3月には販売停止となっています。
今後の修理対応についてどうなっているのか、修理すべきか交換すべきかの判断基準について解説していきます。
(1)まだ使える?修理対応はどうなる?
生産・販売は停止されましたが、東芝エコキュートをそのまま使い続けても問題はありません。
東芝の給湯器ご相談センターはサービスを継続していますので、不具合が起きた場合の問い合わせや修理についても対応しています。
慌てて買い替える必要はありませんが、サポート期間は10年間の継続と発表されていますので、終了する前に交換を検討しましょう。
【東芝給湯器サービスセンター】
- 受付時間9時~18時
- フリーダイヤル:0120-1048-19
- 携帯電話から:03-5365-7420
- FAX:0947-32-2892
(2)保証期間内の対応可否
保証期間内であれば、東芝のご相談センターに連絡して無料修理を依頼できます。
連絡をする際は、保証期間がいつまでなのか事前に確認しておくとよいでしょう。
保証期間が終了している場合は、有償で修理対応しています。
(3)補修用部品の供給状況
補修用部品の製造は終了していますが、在庫は一定期間保管されています。
そのため、故障箇所の交換修理もできますが、在庫がなくなったり保管期間が終了してしまうと部品が調達できないため交換修理が難しくなります。
補修用部品の供給期間としては、サポート期間である10年間が目安になるでしょう。
(4)メーカーサポートと街の修理業者の違い
メーカーの保証期間内であれば無料で交換修理できる点が、メーカーサポートとその他の修理業者の大きな違いです。
補修用部品の在庫状況についてもメーカーサポートの方が充実していますので、修理業者では交換修理ができない場合でも対応してもらえる可能性があります。
(5)交換した方がよいケースとは?
東芝エコキュートを設置して10年以上経過して壊れた場合や、電気代が増加するなど性能低下を感じている場合は、経年劣化による寿命の可能性が高いので、修理しても他の箇所でまた不具合が起きてしまいます。
そうなると修理代がかさみますので、修理よりも他のメーカーのエコキュートに交換する方がお得です。
また、ヒートポンプユニットの修理にはおよそ8万から15万円、基板といった電子回路部品の交換にも10万から15万円ほどかかりますので、保証期間が終了しているのであれば思い切って他のメーカーに交換した方が、先々のことを考えるとよいでしょう。
3.東芝エコキュートから他メーカーへの交換時のポイントと業者選び

東芝エコキュートから他のメーカーに交換する際の費用相場と、どこに依頼するのがよいのかについて解説していきます。
(1)互換性はある?配管・基礎・設置スペースの注意点
ガス給湯器や電気温水器からエコキュートに交換する場合は、配管工事など標準工事以外のオプションが必要になりますが、東芝エコキュートから他のメーカーのエコキュートに交換するのであれば、配管や基礎、設置スペースがそのまま利用できるので初期費用を抑えることができます。
ただし、ヒートポンプユニットだけを他のメーカーの製品に交換することは互換性がないのでできません。
(2)人気のエコキュートメーカーと特徴、交換費用相場
各メーカーの人気のあるエコキュートシリーズとその特徴・交換費用相場についてご紹介します。
表記した費用相場は本体価格の他、工事費用、撤去費用、消費税込みです。
三菱電機
主なシリーズ名 | 特徴 | 費用相場 | 備考 |
Sシリーズ | 「バブルおそうじ」機能など清潔性に強み。耐久性・保守性◎ | 約45万~60万円 | 人気・高性能モデルは高額傾向 |
パナソニック
主なシリーズ名 | 特徴 | 費用相場 | 備考 |
Jシリーズ Wシリーズ | 省エネ性が高く、AIエコナビ・自動配管洗浄など多機能 | 約50万~65万円 | デザイン・操作性に定評あり |
ダイキン
主なシリーズ名 | 特徴 | 費用相場 | 備考 |
Aシリーズ Nシリーズ | ヒートポンプ技術に強み、省エネ性能も高い | 約45万~50万円 | 東芝からの乗り換え事例も多い |
コロナ
主なシリーズ名 | 特徴 | 費用相場 | 備考 |
CHPシリーズ | 節水モード搭載、マイクロバブル浴も利用できる | 約45万~60万円 | シンプル機能重視の方に人気 |
日立
主なシリーズ名 | 特徴 | 費用相場 | 備考 |
BHP-Fシリーズ | ナイアガラ倍速湯はりで時短・高効率 | 約40万~55万円 | 省エネ性+給湯スピードが魅力 |
エコキュートの交換は、「給湯省エネ事業2025」に申請すると補助金が交付されます。
性能によって補助金額は増減しますので、購入する際はどのくらいの補助金が交付されるのか業者に確認するとよいでしょう。
補助金の申請は登録業者が行います。
事業に登録している業者からの申請でなければ交付の対象になりませんので、エコキュートの交換を依頼する際は「給湯省エネ事業2025」の登録業者かどうか確認しましょう。
(3)どこにたのめばいい?交換依頼先の選び方
依頼先の選び方について解説していきます。
エコキュートを交換できる業者の種類と特徴は次の通りです。
メーカー公式窓口
特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
各メーカーに直接依頼し、提携業者が施工 | 正規ルートで最新機種が選べる | ・対応に時間がかかる ・価格が高め ・提携業者の技術に差がある | 他社製品に正規ルートで切り替えたい人 |
給湯器専門業者
特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
他メーカーへの交換実績が豊富 見積もり、施工が早い | ・割安で早い ・東芝からの切替ノウハウあり | ・大手グループ業者は地域によって対応外 ・サポート体制にばらつき | 価格を抑えつつ、他社製にスムーズに早く交換したい人 |
工務店・リフォーム会社
特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
配管や基礎など、状況に応じた調整が得意 | ・現場調査が丁寧 ・浴室改修など複合対応可 | メーカー選定に弱い業者や給湯器交換に慣れていない業者もある | ・風呂リフォームも検討中の人 ・複雑な設置条件がある人 |
家電量販店
特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
メーカー横断で取り扱いあり 設置工事も手配可 | ・比較しながら購入できる ・ポイント還元あり | ・設置現場の調整に弱い ・選べる機種が限られる ・設置業者の技術差 | ・対面で相談したい人 ・買い替え重視の人 |
電気・水道工事業者
特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
地元で施工経験のある職人による直接施工 | ・工事費を抑えやすい ・柔軟な対応あり | 保証やアフターが弱いことも | ・顔なじみの業者がいる人 ・費用重視の人 |
依頼先ごとにメリット・デメリットはありますが、さまざまなメーカーのエコキュートに対応しているのが「給湯器専門業者」です。
業者を選ぶ際はWebサイトを確認し、「実績が豊富で、実際の施工画像やお客様の声が掲載されている」「どんな社員がいて、どんな資格を有しているのかが明記されている」といった点に注目しましょう。
また、見積もりの際は「丁寧さ」に注目してください。
見積書の項目、補助金制度やアフターサービスまで親身に説明してくれる業者は信頼できます。
追加請求がないかどうかは、事前に必ず確認しましょう。
4.よくある質問

Q1:すぐにお湯を使いたいのですが、応急処置は?
まずはエラーコードを確認し、貯湯タンクの側面にある漏電遮断器を「OFF→ON」し、本体をリセットしてみてください。
それでも回復しない場合は、メーカーまたは施工業者に連絡しましょう。
完全に故障していると即日復旧は難しいため、電気ケトルやポットでの加熱利用などで一時対応してください。
Q2:修理か交換か迷っています。どこに相談すればいい?
東芝のエコキュートはすでに生産終了しているため、機種や故障内容によっては部品が入手できないこともあります。
迷った場合は、複数のエコキュート専門業者に無料見積もりを依頼し、「修理可能か」「交換が必要か」判断してもらうのがおすすめです。
Q3:急ぎの対応はしてもらえる?
一部の専門業者や地域密着業者では、最短即日での現地調査・翌日工事対応が可能な場合もあります。
ただし、在庫状況や工事内容によって変わるため、急ぎである旨を最初に伝えて相談することが大切です。
Q4:東芝以外のメーカーに交換しても大丈夫?
はい、大丈夫です。配管や設置スペースの調整は必要になることがありますが、多くの施工業者は東芝からパナソニック・三菱・ダイキン・コロナなどへの交換実績が豊富です。
ただし、機種ごとの寸法や仕様の違いに詳しい業者を選ぶことが重要です。
5.まとめ

東芝のエコキュートは生産・販売が停止してしまいましたが、まだ使用は可能ですし、修理もできます。
耐用年数が経過したらどのメーカーのエコキュートに交換するのか、その際に依頼する業者をどこにするのかを、今のうちから検討しておくのがよいでしょう。